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ジュエリーを愉しもう! ポルトガルの金銀細工フィリグラーナの制作や、ジュエリーと共に送るヨーロッパでの日々。

日葡交流と食文化

 

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ジャーーン、と今日はいきなりすごい画像から始まりまして、すみません。

今日は久しぶりに市場に行きました。自宅から徒歩10分ほどのところに市場があります。普段ほとんど食材のお買い物は近くのスーパー(3軒あり)で済ませるのですが、鮮魚はあまりいいものがなく、今日はお魚が欲しくて市場に行くことにしました。

大きいお魚の切り身で考えていたのですが、かわいらしい10cm前後の小アジがたくさん出ていて、お値段を聞くと、キロで10ユーロ。ちょっと高いかな、と思って一旦売り場を離れましたが、あのサイズなら頭から尾っぽまで全部食べれるし、それを考えると高くないかも?(細かいっ(笑))なんて思い始め、引き返し、500g買ってきました。

これで何をしたかったかというと、小アジの南蛮漬け! ポルトガル語でEscabecheエスカベシェです。日本語で"南蛮"という言葉を使っていることからも分かりますが、このお料理はポルトガル(又はスペイン)から伝わったお料理です。
要はお魚の酢漬け。

日本ではやっぱりお醤油を使い、お砂糖も入れて甘酢にしますよね。ポルトガルではたっぷりのオリーブオイルで玉ねぎとニンニクを炒め、お好みでローリエや唐辛子も入れたりします。玉ねぎが柔らかくなったら最後にワインビネガーをたっぷり加え、フライした鯵に掛けて、漬け込みます。私は赤ピーマンも入れ、少しパセリとスパイスのパプリカも加えてます。
というわけで、最初のすごい画像は、鯵500g分のポルトガル風の南蛮漬けなんです! 何日も持つので、いつも多めに作ってしまいます。
今晩いただいたのは少しだけ。

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私はいつもポルトガル風のオリーブオイルたっぷりバージョンで作りますが、決してオイルでしつこい感じにはならないので、少しここにお醤油を掛けて和食っぽくいただくこともありますよ。

デザートは、これも市場で買った柿。

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何切れか食べてからハッと気づき、写真を撮ったのですが、柿という果物は、東アジア原産。16世紀にポルトガル人がヨーロッパ人の中で最初に日本に到達し、ヨーロッパにもたらした果物です! こちらで柿はディオスピロというのですが、これは柿の学名から変化した言葉。でも時々KakiとかCaqui(これもカキと発音)と書いてることもあります。今日市場のおばちゃんは、お客さんを呼び込むのに「カキ~、カキ~」と元気に言っておりました。カキという呼び方でもこちらの人は分かるということですよね。

ということで、今日私は夕食にポルトガルから日本に伝わった南蛮漬けと、日本からポルトガルに伝わった柿をいただいたってことです。

今日、日本で私と同じ組み合わせのメニューを食べていた方もいらっしゃるでしょうね(笑)。 

 

16世紀に食の交流があって、こんな遠い国同士で似たようなものを食べているって面白い。

 

今日はフィリグラーナとは全く関係ない話題でしたが、ポルトガルのことも皆様に知っていただきたいので、少しずつこういった話も交えていこうと思っています。

 

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