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ジュエリーを愉しもう! ポルトガルの金銀細工フィリグラーナの制作や、ジュエリーと共に送るヨーロッパでの日々。

やってみないと分からない

月曜日って、最近ハッピーな気持ちになります。なぜかと言うと、街に活気が戻るから。

1ヶ月以上、週末や祝日は13時以降の外出禁止で、本当に静まり返ってしまいます。人の気配がなくなると、急に不安になって寂しくなります。

 

今日は少しこれをやろうかな。

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完成品はこれ。

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今、輪郭のクルンクルンとした線だけのところを全部フィリグラーナの細工で埋めていきます。

でも実はこれ、単に練習用。完成はしません。

というのは、右側の少し埋まってる部分、まだ途中なのがわかりますが、この状態で溶接してしまってるんです。

本来、全てが埋まってから溶接するのだけど、これは私が工房にいた時に作っていて、時間がなくなったのであとは持って帰ってやりまーす、ということで、崩れないように出来た部分だけでも固めてしまおう、と私がお願いして溶接してもらいました。

でも実はそれってNG。途中までの状態だと、出来てない部分の隙間があるので、バーナーで熱した時に埋めた最後の1、2本が若干動いてしまうんです。その状態で固まると、もう続きをやろうとしても、うまく収まってくれないのです。

なので、これはもう練習用として、新たに作業できるピースが届くまでこれを使っておこう、ということです。

 

フィリグラーナは、自分でやってみないと、こういうカーブはできないとか、こういう線は固定できないとか、可能なこと、不可能なことがわからない。それはデザインする上でとても重要なことで、単純にきれいな形だから、とイメージしてできるものではありません。

そして工房の人たちは、大変優れた職人さんなのだけど、教えることに関してはプロではないので、なぜこうするのか、なぜダメなのか、そういうことをうまく説明してもらえません。自分がやってみて、自分自身で気が付き、改善していく。器用さだけでは通用しない世界なのです。 

 

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